- “退職代行”で検索するとネガティブなワードばかり出てくる
- 退職代行を利用するのって恥ずかしいことなの?
- 非常識な人間だと思われたくない
退職代行は”クズ” “ありえない” “非常識”という意見をよく目にします。
しかし、退職代行は怪しいサービスでも違法行為でもありません。
なぜ退職代行には、ネガティブなイメージがついて回るのでしょう。
この記事では、退職代行が本当に”クズ” “非常識”なのか解説します。
利用を検討する中で、ネガティブなイメージのせいで躊躇している人は、最後まで読んでもらえれば、その誤解が解け、堂々と退職代行を利用できるメンタルになります。
批判している人は誰なのか
退職代行にネガティブな意見や発言をしている人が、どのような人なのかを考えてみると、大別して2つのタイプの人がいます。
- 退職代行を使われた会社の人
- “退職の意思は自分で伝えるのが当然”と考えている人
退職代行を使われた会社の人
退職代行を使われると、会社としては為す術がありません。本人と直接連絡はとれないし、理由も聞けない。一方的に別れを告げられたわけですから、納得がいかないのも分かります。
「事前に相談してほしかった」「改善するから考え直してほしい」…そんな気持ちがあるのかもしれません。しかし、辞める立場としては、相談したくない、改善など期待できないと判断したから退職代行に依頼しているのであって、今更会社(上司)に何かして欲しいとは思っていないのです。
退職代行を使われた人の気持ちは、
恋人にフラれた人の心境に似てますね
“退職の意思は自分で伝えるのが当然”と考えている人
そのように考えるのは今までは常識であり、普通だったから致し方ないと思います。しかし、その”普通”ができない人がいるという現実が見えていません。単に、”常識的な行動ができない=非常識”と判断をしているに過ぎません。
- 出社できないくらい精神的に追い込まれている
- 上司が怖くてどうしても退職の話を切り出せない
- もう会社には一切関わりたくないと思うほど疲弊している
など、やむにやまれず利用する人も多いのです。一方的なイメージだけで”非常識”と批判するのは正しくありません。
【結論】クズなのは退職代行ではない
辞める前に相談ができない、退職の意思を自分で伝えられないという状況は、本人だけの問題なのでしょうか。退職代行を利用した人がクズだから、相談できなかったのでしょうか。非常識だから、自分の口から退職の意思を伝えなかったのでしょうか。
違います。“事前の相談や退職の意思を言えないような状況(環境)”を作っているのは会社です。辞める本人ではありません。
“退職代行がクズ”なのではなく、“退職代行を使われる会社がクズ”なのです。
”退職代行を使われた会社に問題がある”という常識へ変化している
退職代行サービス
私は需要のある良いサービスだと思う。
職場に言うのが怖くて我慢してる子達もいると思います。
ブラックな職場ほど「辞めます」と言うのが大変だったりします。
退職代行を使われた会社は「社員にとって辞めるを言えないほど風通しが悪い職場」と自覚すべきだと思います。
— タケさん@公務員投資家 (@Ot5VCuZYcqkuwWF) January 19, 2021
ほんと企業側は、退職代行使われたっていうことはつまり雇用主として全く評価されず信頼されてなかったということを理解してほしい。労働者に働く場所を提供するのが雇用する側の立場なので「使ってやってる」っていう意識のところは本質的には働く場として不適合である
— ペロペロおじさん・だっほー (@peropero_pl) February 16, 2021
以前に比べて”退職代行を使われた会社の労働環境や職場環境に問題がある”という認識が広がってきたように感じます。また「退職代行を使われた!」という声を荒らげたツイートを随分と見かけなくなりました。
退職代行を使われることが会社として”恥ずかしいこと”という認識が広がっているのではないでしょうか。
退職代行をクズ呼ばわりする人は自分を正当化したい
「せっかく仕事を教えたのに辞められた」「人がいなくて大変なのに」と会社に残る側の人がそう言うのも分かります。ただ、その意見と”退職代行をクズ呼ばわり”するのは、理由が少しズレています。
会社に残る人間は、(退職代行の利用の有無に関わらず)辞める人を認めにくいものです。会社に残る自分を正当化するために、”クズ” “非常識”という表現を用いて「自分はあんなクズではない」ということを暗に主張し、自分を正当化しようとしているのです。
“仕事は大変だから価値がある””耐えるもの”という考え方も、自分を正当化しているのと同じです。”大変な仕事を頑張っている自分を正当化””耐えて働く自分を正当化”したいだけです。
もちろん、なんでもすぐに音を上げてしまうのは考えものですが、ただ“耐えて頑張る”のを美徳だと思い込んでいる人に巻き込まれるのは危険です。
古い固定観念、誤った美徳感覚に流されてはいけません
会社は責任もとらないし守ってもくれない
会社を辞めると決めたあなたは、何の責任も感じなくて良いのです。
無責任で良いんです
このまま無理に働き続けて、あなたがどんな嫌な目にあっても、心身ともに疲弊して病気になっても、会社は責任をとってくれません。それだって”無責任”じゃありませんか?。
無責任な会社のために、なぜ辞める人の”無責任”ばかりが責められなければならないのでしょう。無責任なのはお互い様です。
あなたが責任をもつことができるのは
あなたの人生だけです
例えば、病気になってしまってから退職したら、退職後に会社は何か面倒をみてくれるでしょうか。それと同じです。退職後の会社のことなど、辞めるあなたが気にする必要など一切ありません。従業員が不足していても、どんなに忙しくても、その環境を作ったのはあなたではなく会社です。
また、会社のせいで壊れた健康が元に戻る保証はどこにもありません。
退職代行は自分の身を守るための手段
退職代行の利用は、自分の身を守る手段としてもっとも有効です。退職の意思を会社に伝えるということも、その後のやりとりも、(書面の手続きを除いて)すべて代行してくれます。実際に利用した私としては、この精神的なストレスからの解放は”安堵”の一言でした。
まとめ
- 退職代行を使われる会社がクズ
- 会社に残された人は、残る自分を正当化したいだけ
- 会社だって無責任
- 退職代行は自分の身を守る手段として有効
退職代行を利用することを、例えどう思われようと、辞めるあなたには関係ありません。自分を正当化したいだけの人の言葉に囚われることもありません。自分の人生にだけ責任をもって、一歩を踏み出しましょう。
この記事が、あなたの退職の一助になれたら幸いです。